いらしゃいませ! 銀座のビル一角に有る 花屋かごめ
3人の店員が忙しく働いていた
すみません! 男の声が
(あ、いらしゃいませ) 咲子が応対に出た
高齢者 の男性が 鉢植えを 持って(これはいくらかね?)
(1500円です)
(そうか、ではもう1つ 違う鉢植え貰おうか)
(はい ありがとうございます)
(お客様 コチラのピンク色の花で どうでしょうか?)
(おお、イイね それ)
お客は 3000円払って帰って行った
咲子は 2人の店員に 今日は私が遅番だから 先に帰っていいよと
やがて夕方 6時に成り 店を閉める時間に
(フ〜やれやれ 今日も終わりか さてと帰って子供達に ご飯の用意しないと)
咲子は 離婚して 子ども2人を育てて居るシングルマザー
店の鍵を掛けて自分の車に 乗り込む
エンジンを掛けた時
(オイ 気をつけろよ)
どこから ともなく 声が
(え!なに?)
空耳か 気にせず 車を走らせ
国道に出て 信号待ちしてる時
またあの声が
(咲子 気を付けろ)
(え、誰?)
すると 助手席から 黒い影が現れた
(キャ〜オバケ?) 思わず叫ぶ咲子
(心配するな 俺はアンタの影だよ)
震える咲子(影て そんな 怖い!)
(今から 言う事を良く聞け!)
(この先 2キロも走ったら 交通事故に会う)
(だから いつもの通る道ではなく ちがう道を通りなさい!分かったかな?)
咲子は 影が 話すなんて 信じられ無い
早く家に帰りたいと いつもの道を 走った
突然後ろの車が ヘットライトを パッシングして来た
(え、何?)
咲子の車の真後ろに付いて 煽り始めた
(何、煽り運転! 私何もしてい無いのに)
その時 先程影が 違う道を行きなさいと 言った事を思い出した
(そうだわ)
咲子は 次の交差点で 左にハンドルを切っ
煽り運転の車は そのまま直進していった
(フ〜怖いわ〜) と思つた瞬間に
グワシャ〜ンと 大きな音が
先程の煽り運転の車が
トラックに 追突撃破損した 音であった
丁度 2キロ先付近の 事故で あつた
翌朝のテレビが 国道25号線の事故を放送していた
(昨日の影が言ってたの コレの事だったのね感謝しないと)
咲子は 会社に 行く為車に乗って エンジンを掛けた その時
また男の声で
(気をつけて運転するんだぞ)
(はい 昨日有り難う御座いました)
咲子は 昨日の恐怖は無く
影に 感謝して 走りだした。
第 6話 終