(この物語は 事実に元尽いて 一部脚色 構成してあります。)
「ム、たくさんの 地縛霊か」
星野は 駐車場に 車を止め 階段を上がり始めた
その姿を6体の霊達が 見つめている
3階の308号室 ピンポ~ン
インタホーンから 早川の声が
「あ、星野さん おはよう御座います わざわざ 有難う御座います」
早川が ドアを開けて 顔出した
「どうぞ 中に入って下さい 今コーヒー入れますから」
星野が入った途端に
冷蔵庫から 恐ろしい顔した男の霊が 現れた
見た途端自殺霊と 星野は直感した
早川が コーヒーを持って来た その後ろに男霊が
星野は 書類を 見せながら
「早川さん このアパートに 住んでどうですか?調子は」
「何か眠れないですよ」
早川は
「何か 変な事ゃ 首を絞められる夢とか 見るんですよ」
「そうですか 余り良い部屋とは 言えませんね」
星野は「ほかのアパートに 引っ越した方が 良いかも」
するとそれまで 早川の後ろに憑いて居た 霊が 突然
「お前!余計な事言うな 俺の獲物に 入知恵すると お前も地獄の苦しみを 味合わせてやるからな」
恐ろしい 権幕で 怒鳴る男の霊
早川は 一生懸命に 書類を 読んでいる
「霊よ なぜ早川さんに 憑いて居る」
すると 驚いた顔して
「お前 俺が見えるのか?」
「ああ!見える」
「何だ 霊能者か?」
「違うな 私は天魔師だ」
身構える霊
「て、て、天魔師だと 本当か?」
早川の背後から 離れる 男の霊
「お前は この部屋で自殺した霊だな」
「そうだ分かるのか」
「自殺した 経緯を話して見ろ 話によっては 精霊界に送ってやるから」
「何だと 生意気な奴め」
グワワ~ッ 星野に 乗り移ろうとする 自殺霊
だが次の瞬間 弾き飛ばされる霊
「馬鹿な俺様が飛ばされるとは」
「自殺霊よ 無駄な事はよ」
「くそ!おい外に居る 地縛霊たち 集まれ」
外の6体の地縛霊が 3階の窓に集まりだした
「こいつを ズタズタに してやれ」
自殺霊に 命令され 6体が 星野を取り囲んだ
どうやら 自殺霊は ボスの様で有った
「おい、天魔師とやら 覚悟するがイ」
グワ~ッ 今にも 襲い掛からんとする 霊達
星野は 大きな溜息を付き
「やむを得ん 天魔師として 全員闇の世界送り届けるが それでも良いか?」
「やれるもんなら やってみろ!」
「聞き分けの無い 霊達だ では 闇の住人に 頼もうか」
星野は印を結んだ
南無闇魔人・・・・カ~ッ
気合一閃
「おお!何だ」
お恐れ慄く 霊達
その 背後に真っ黒な 魔人影が 現れた
「わわわ 待ってくれ~助けてくれ~」
叫び声も空しく 黒い影が 霊達を闇の世界に 引き込んでいった
「だから 言ったのに 闇の世界で反省して 早く精霊界行くことだな」
早川が 書類を読み終わり
「星野さん これで ハンコ押しますのよろしく お願い致します。」
分かりました ローン会社には 私が連絡しておきます
アパートから 出た星野は 心の中で
(聞き分けの無い霊が 多くなったな~)
タクシーを呼び 営業所に帰って行った
第5話 終