天魔師 星野玄鬼 第3話  アパートに 巣食う 自殺者の霊

(この物語は 事実に元尽いて 一部脚色 構成してあります。)

都内某所に有る アパートの 住人 早川 保は 

最近このアパートに 引っ越して来たばかりであった

まだ 引っ越しの荷物も ダンボールに詰め込んだ ままであった

(さて ボチボチ やるか)

会社には 3日間の有給休暇を 入れてある

「一人で片付けるのも キツイな~そうだ! 村田を呼ぼう)」

村田は 早川の 大学後輩で 2キロ先のアパートに住んでいる。

「もしもし村田」

「あ!先輩どうしたんですか?」

「悪いけど 俺お前んちの 近くのアパートに 引っ越して来たんだよ 

そこで 荷物バラスの 手伝ってくれないかな?」

「え~そうなんですね 分かりました 今から伺いますよ

丁度テストも終わり のんびりしていたので」

「悪いな~ 夜寿司でも おごるよ」

「いゃ~自分の近くに 美味しいラーメン屋有りますから そこでイイスヨ」

20分もしないうちに 村田が やって来た

ピ~ン ポ~ン

「おお!入ってくれ」

村田が部屋に 入った瞬間

「先輩 何か この部屋 変な匂いしません?」

「いや 何も感じないけど」

「何か部屋が暗く感じるけど」

「そうか~窓は 南向きだし 明るいだろう」

確かに早川先輩の 言う通り 日差しは たっぷり入ってくる

まあ 先輩が 気にしていないなら 余計な事だし

村田も 荷物の手伝いを始めた

「それは こっちに置いてくれよ」

やがて 荷物も ほとんど片尽いた

「いや~悪かったな 飯でも食いに行こぜ 今日は村田のお陰で助かったよ」

村田の言う 美味いラーメン屋で ビールを飲みながら

「本当に助かった ありがとう」

「近くですから 何かあれば言って下さい」

「ところで先輩 会社 車で通勤するんですか?」

「それなんだよな~新車は 俺の給料では 無理だから 中古かな?」

村田が

「どこか 当て有るんですか?」

「お前どこか 知ってる中古屋あるの?」

「いゃ 新車の営業なら知ってますよ 確か星野さんと言う 営業マンですけど

頼めば中古も 探してくれますよ!」

「そうか じゃ~村田の紹介なら 安心だから 紹介してくれよ」

「イイスよ」

スマホを取り出し 星野に電話を掛ける

「もしもし 星野さん 夜分すみません 私の先輩が 中古車を 探しているので お願いできませんか?」

「村田さん いつも有難う御座います 分かりました 

明日営業所に来てください 中古センターに ご案内いたしますから」

美味しいラーメンとビールを 飲んで ご機嫌で 自分のアパートに帰った

「さて 休暇は後2日あるから 寝るか」

早川が 夜中の2時過ぎに目がさめた

「何か 寝苦しいな~」

昼間 村田が言っていた事が みように気に成りだした

「まーとにかく 寝よ」

グオワ~グオワ~とイビキをかいて 寝てる村田の 足元に

黒い影が現れた 

その陰は やがて人間の様な姿に

苦しげな顔した 男の霊が 早川の顔を 覗き込んでいる

やがて朝が来た

「あ~何か変な夢見たな」

歯を磨きながら 鏡を見た

早川の首の所に 妙な跡が 

「何だこれ しわかな? まあいいや さて 星野さん所へ行こうかな」

朝10時に 営業所に 伺う電話をして タクシーに 乗った。 

運転手が「お二人さん同じ会社ですか?」

お二人さん・・・・

「私は一人ですが」 

運転手「え!お二人で乗って見えた気がしたんですが 私の見間違いですね すみません」

運転手は心の中で

【これは霊を乗せたな】

全身から 冷や汗が噴き出て 青ざめた顔で 謝った 

やがて 営業所に着き

「すみません 星野さんいらっしぃますか」

「私ですが」

星野が早川を 見た時 全身に戦慄が 走った

「こいつは ヤバイぞ!!」

 第3話 終

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