夜中の都内某所に有る 動物園 3つの影が 交差していた。
鋭い眼光の 妖獣ゴリヤスが [生意気な小娘め 俺に勝てるか!]
(逃がさないよ 覚悟しなさい)
魔衣は素早く 蓮華印を切るとπ(パイ) ビームを放った。
ドゥーン 強烈な光の リングが、ゴリャス めがけて迫る。
次の瞬間
「グワー」 不気味な声と共に、ゴリヤスの 体が真っ二つに切れた。
「やったー」 「気を付けろ、余りにも簡単すぎる」
「ふふふ、その通りだ!よくやった 魔衣」 しかし その直後
二つに切れた体から、白い粘液のような物が出てきて、切れた体が再生していく。
「オオー、信じられん!魔衣、油断するな」 「ワハハハ こっちから行くぞ!ハーッ」
妖獣の左手から、赤いクラッシュビームが 発射された。
”ビシューッ” 寸前のところで交す魔衣、そして空中高く飛び上がると
左手から フィンガークリッパーをゴリャスに発射!!
「グヮシャーン!!ギエェーェー」 ゴリヤスの体が蜂の巣状になり、
ビシビシ~音を立てて崩れていいく。
(今度はどうだ?) 「やったな」とシバ。[少し物足りない気がするが?]
(でも、間違いなく クリッパーが命中したから!)
「そうだな、ワシの考えすぎか!」
「あぁ~、久しぶりの動物園だから、少し遊んで行こうよ?」
「こんな夜中に?困った娘だ!」
魔衣はコアラを 見たことが無かったので、コアラ館に入った。
「カワイイー、ぬいぐるみ見たい!」
ヨチヨチと木の枝に登る姿は、本当に 可愛いしぐさで、
すっかり魔衣もコアラの トリコになってしまった。
「さ~ぼちぼち 帰るぞ」シバは、魔衣の方を 見ながら声を掛けた。
魔衣が異変に気付いた 「妖気が 流れてくる?」
「う!類人猿の館からだ」 シバのウルトラ アイが ゴリャスを見つけた!
「ワハハハ、気が付いたか?」 なんともう 一人ゴリャスが現れた!
「なんと言う事じゃ?こんなバカな事が」 驚く カラスのシバ
「ワハハハ、馬鹿め実体の無い俺様を倒す事など出来ぬわ!
妖獣ハンター魔衣とやら、この俺をどう倒すと 言うのだ ワハハハ」
「くらえー」 もう一度フィンガークリッパーを発射。 が
今度はゴリャスの体を 突き抜けて行く。
「ワハハハ、無駄なことはよせ!」
不気味な笑い声が 深夜の動物園に響いた。
(シバ、どうなっているの?)慌てる魔衣。 「待て、待て」 (待てないよー)
[魔衣のフィンガークリッパーが突き 抜けるとは?] 実態が無いから、突き抜ける。
「分ったぞ、魔衣!」 「魔衣、類人猿の館に行くんじゃ!」
(了解、ハーッ) 「そうはさせるか!」 ゴリヤスの 必殺技
「ゴーキングバードゥを受けて見ろ!」 ゴリャスの両腕から真っ赤な光の帯びが、
魔衣を襲う。 光の帯びが魔衣の体にカラ みつき締め付ける
(ぐ~ 苦しい!) 「ワハハ 死ね!この程度で俺に勝負を挑むとは愚かな!」
グイグイ 帯びが体を締め付けていく。 「いか ん剣(つるぎ)を」 シバが叫んだ。
「魔衣、DOUSNブレードを抜くのだ!」 (え!何処にあるの?)
(注)DOUSNブレード・・黄金に輝く剣(つるぎ)邪悪な悪を切り裂く、
100万回の般若心経が剣の刃に打ち込まれている、奇跡のスーパーブレード
「お前の心でブレードを抜くのだ!早く!」(心で抜く!そんな事、出来ないよ)
「出来る 右手に心を集中するのだ、 お前なら必ず出来る!」シバの言葉に
魔衣は、全能力を集中した。
ブーン 鈍い音と共に 魔衣の右手から 黄金に輝く 渦が現れ 右手を包み込む
すると、魔衣の手に黄金に 輝くDOUSNブレードが現れた!
(こ、これでいいの?)
「いちいち ワシに聞くな、早くバードウを 切るんだ!」 ”シュパー スパー”
(わ!凄い切れ味) バラバラと落ちていく ゴーキングバードウ
「魔衣 早く、類人猿に行くのだ」
「俺のバードウを切るとは、油断できん 小娘だ!だが 逃がさんぞ」
類人猿の館に着いたシバが
「見ろ折の中の、ゴリラを」 魔衣が見ると、ゴリラの
目が白く不気味に 輝いていた。
「あいつは、ゴリラのエネルギーを食い、妖獣になったのだ」
(そうか、分ったわ) 魔衣はオリの中の ゴリラ目掛けて、解除フラッシュを放った。
グワーン 目映い閃光が辺りを 昼間の様に照らす。
「ギャウーン」 妖獣ゴリャスが吼える。
(これで、もうお前は ゴリラから エネルギーを取れないよ)
「クソー、覚悟しろ~小娘め!」 怒りに 顔を紅潮させる ゴリャス
魔衣は右手に 持った黄金の ブレードを、高々と 上げた。
「死ね~」ゴリャスのクラッシュビームが、魔衣めがけて突き進む
その瞬間ブレードの 先端から黄金の 渦が湧き出て
クラッシュビームを 包み込み 消滅してしまった
「クソ!なんだ これは もう一度 ゴーキングバードウをくらえ!」
ゴゴ~ 再び、ゴーキングバードウが 魔衣めがけ発射された。
ドシューン 「なに!」 確かに当たったはずだが・・
目の前にブレードを持った 魔衣を見て驚く ゴリャス。
「ま!まさか、その剣(つるぎ)はあの 伝説のブレードか?」
(お前は この剣(つるぎ)を 知っているのか!)
「うん?そうかお前達は、未だそのブレードの秘密も、使い方も知らないようだな」
(知るもんか!今日、初めて使って いるんだから)
「ふふふ、こいつはお笑いだ。よーく聞け、その剣(つるぎ)は2本あるのだ。二つの
剣が一つに重なった時、神界の剣(つるぎ)DOUSNブレードになるのだ。が!
もう 一つの剣は魔界の奥深く、征殺山に眠っていると聞いている 剣(つるぎ)が
二本揃った時 銀河宇宙も支配出来る 巨大な力が 手に入るのだ!」
(ふーん。なるほど 私には 興味ない話だね)
「話は ここまでだ そのブレードは 俺がもらう」
ゴリャスの体が、真っ赤な炎の固まりにとなって、魔衣を襲う。
「魔衣、ブレードで横に祓うのだ!」シバの声に、(エーイ)横一線に祓われた。
ゴリャスの体は、横一文字に切り裂かれた。
「ギャオ~ 恐るべきDUSINブレードが これほどの 物とは!」
ゴリャスの最後の絶叫が 響き渡り その姿が 霧状に成り 消滅していった。
「まだだ、油断するな!魔依」
魔衣は肩で息をしながら、(フーッ終わったね) [ムー しんどかったな!」
(でも、このDOUSNブレードって凄いね)
「まだまだ、こんなもんじゃないぞ。ワシらが 知らない未知のパワーがありそうだ」
(うん。よく分んないけど、さっき ゴリャスが言っていたもう一つの
剣だけど魔界に取りに行こうか?)
「バカな事を言うな、魔界はお前程度の パワーでは、とても無理だ。]
[第一魔界に入ったら、もがき苦しむ事になるし、魔界の住人、魔獣達と戦う事に
なる! 今のお前には とても無理と言うもんじゃ」」
(うーん。そうか、魔衣は自分の力も 剣(つるぎ)の力も、知らない事が多すぎるし
妖獣退治で 手が 一杯だもんね!)
「そうだ。もう数年たって、本当の力が付いてからでも、遅くはないぞ」
(分ったわ、シバ先生?)
「こら大人を、いやカラスをおちょくるな!」 (へへへ、ごめん!)
(ところで、あのゴリラは大丈夫?)
「大丈夫じゃ。解除フラッシュは動物には、影響ないからな。カカカ!」
(変な笑い方 ふふふ さ~家に帰ろう)
一人と一羽は 快心の笑い声を残して 闇夜に消えていった。
[中々やるな小娘 久しぶりに俺の血が 騒ぐわ ふふふ]
恐ろしい 影が 不気味な 笑い声残し消えていった。
第2話 完